JD2の話
JD2ですよ。奥さん。笑
女子大学生2年の略ですね。じぇーでぃーに。
なんの話かというと、わたしはJD2になるんです4月から。えへへ。
昔からね、自分の欲しいものはなんでも手に入れないといけない性分で。
負けず嫌いで、諦め悪くて、意地っ張りで頑固。
厄介な要素のハッピーセットとはこのことか。
アンハッピーセットと名付けよう。
多分JD2の話をする前に、母親の話をしなきゃいけないけど、この人の話はナイル川級にながーくながーく続くものだからまた別の機会にしようとおもう。
簡単にまとめると、とにかくこの母親、自分の思い通りに娘が成長していかないと気が済まない。
病気のレベルですよ、本当に。
わたしは昔から絵画やら、装飾の施された建物やら、整えられた庭園やら、満天の星空やら、とにかく綺麗なものが好きだった。
しかしこの母親、みじんも感性があわない、というか、まるで興味がない。
(みんな綺麗なものはすきなんじゃないの…?)
わたしは美大に進学して、アートやデザインに携わる人生が送りたかったから、高校3年生に上がる前に家族に打ち明けた。
そしたらあらまあ、大変よ。
母は荒れ狂い泣きじゃくり家の健康器具を見たこともない怪力で投げ飛ばし、壁にはぽっこり穴が空いた。(当たり前)
重箱娘として育ったわたしは成すすべなく、母の怒りを鎮めるべく、泣く泣くやりたいことを諦めた。
三年後、またやりたいことに近づけるチャンスが恵んで来たけどそれも秒で打ち砕かれることとなる。
高校から大学がエスカレーター式で、進路調査の紙を渡された。
学部は成績順に希望が通るというありがちな方式。
うちの大学には、文学部に進学すると美術史が学べる学校があって、ほかになにも興味のないわたしは真っ先にそこを書いた。
あろうことか、シャーペンで。
浅はかすぎた。
家族の誰にも進路調査の紙を受け取ったことを告げず、書くだけ書いて、カバンの中のクリアファイルに納めてたわたし。
提出日になって取り出すと、第一志望にはわたしの筆跡ではない字で、ボールペンで、法学部という文字。
法学部、とは。
下書きで書いていた文学部は、愚かすぎる己が消える筆記用具で書いてしまったがために、跡形もなく消滅してた。
え、進路調査のこと、だれにも伝えてなかったのに…
恐怖だよね。戦慄したよね。
もうこの人には歯向かえないと思った。
歯向かったら消される。(物理)
そうして泣く泣く経った美術への道を、なにをとち狂ったのか、ふと思い出す日がありまして。
いま正社員で働かない事情があり、母から離れて暮らしていて、人生やり残したことがあるなら今しかないと、ハッとした。
びびびっ!
気がついたら願書を書きなぐっててポストに詰め込んでた、自分でもびっくりするような速さと力強さで。
2年から編入の資格をもらえたので、途中から。
アラサー、まさかのJDに逆戻りしちゃうぜ!!!
人生なにを自分がしでかすかわからない、そんなところがおもしろい。
ありがとうアンハッピーセット。
おまえ、けっこうやるときはやるやん。
ちなみに母にはまだ打ち明けてない。
AEDを持って半年後くらいにカミングアウトしに実家に帰ろう。